佐々木尽「生物的に俺の方が強い」 日本人初の歴史的快挙に向け計量パス、王者と30秒睨み合い
ボクシングのWBO世界ウェルター級(66.6キロ以下)タイトルマッチ12回戦が19日に、東京・大田区総合体育館で行われる。18日は横浜市内のホテルで前日計量が実施され、挑戦者の同級2位・佐々木尽(八王子中屋)、同級王者ブライアン・ノーマン(米国)がともにリミットの66.6キロで一発パスした。ミニマム級からミドル級までの13階級で過去に日本人王者がいない唯一の階級。歴史的快挙に向けた一戦が成立した。興行はNTTドコモの映像配信プラットフォーム「Leminoプレミアム」で有料生配信。戦績は23歳の佐々木が19勝(17KO)1敗1分、24歳のノーマンが27勝(21KO)2無効試合。

Leminoプレミアムで生配信
ボクシングのWBO世界ウェルター級(66.6キロ以下)タイトルマッチ12回戦が19日に、東京・大田区総合体育館で行われる。18日は横浜市内のホテルで前日計量が実施され、挑戦者の同級2位・佐々木尽(八王子中屋)、同級王者ブライアン・ノーマン(米国)がともにリミットの66.6キロで一発パスした。ミニマム級からミドル級までの13階級で過去に日本人王者がいない唯一の階級。歴史的快挙に向けた一戦が成立した。興行はNTTドコモの映像配信プラットフォーム「Leminoプレミアム」で有料生配信。戦績は23歳の佐々木が19勝(17KO)1敗1分、24歳のノーマンが27勝(21KO)2無効試合。
戦いの前から引き下がるわけにはいかなかった。佐々木は計量台に乗り引き締まった体を披露。クリアのアナウンスを聞くと、ポーズを取った。写真撮影後には恒例のフェースオフ。王者と約5センチの距離に近づいた。「目でレベルがわかる。生物的に俺の方が強い」。終了の合図がかかっても互いに引かず、約30秒のにらみ合い。関係者に剥がされ、ようやくその場を離れたが「(ノーマンは)ビビっているなと。このまま1日やってやろうかと思いました」と笑った。
試合を翌日に控え「不安、怖さがずっとあったんですけど、明日はワクワクと楽しみしかない。こんな感覚は初めて。自信がぶわっと広がった感じ」と強調した。17日の公式会見では「客観的に見て8:2で勝つ」と“勝率80%”と話していたが、この日は「100勝ちます。負けるはずがない」と強く言い切った。
モンスターの期待にも応える。世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋)が17日にXを通じて「佐々木尽の楽しみが溢れちゃって伝えたいことが上手く伝えられないところもまた魅力 歴史を変えてくれ!!ノーマン選手が欲しくてたまりませんは反則です」と、佐々木の会見の発言を引用して投稿していた。佐々木は「めっちゃ嬉しかった。お手本のような感覚で動画とかめちゃくちゃ見ていた。そんな選手に言われるのは嬉しい」と声を弾ませた。

2か月程前から試合をする体重でキープしていたという佐々木。減量にかけた期間は直近2週間程で「今までで一番楽でした」と万全な様子。リカバリー食は母手作りのお粥。「夜はスーパーの高級な鰻をチンして、炊いたご飯に乗せて食べます」と、親しみやすい庶民的な一面も覗かせた。
佐々木は2023年1月にWBOアジアパシフィック(AP)同級王座を奪取。24年5月に東洋太平洋王座も獲得した。WBOAP王座は5度、東洋太平洋王座は2度防衛し、念願の世界戦を迎える。
ウェルター級は、ミニマム級からミドル級までの13階級で、過去に日本人世界王者がいない唯一の階級。これまで辻本章次、龍反町、尾崎富士雄、佐々木基樹が挑戦したが、いずれも敗れた。佐々木で日本人5人目の挑戦。日本で同級の世界戦開催は1989年12月の尾崎以来36年ぶりとなる。
(THE ANSWER編集部・澤田 直人 / Naoto Sawada)